Thursday 11 October 2012

【知識は力です】米大統領選に見るアメリカの教育業界 (その6)

レポートのご紹介は終わったのですが、


何か付け足しで書くことがないか、もうひとつ


記事を追加してみますね。


アメリカの大統領選、TV公開討論後にロムニー氏


が追い上げている、というような報道がありますが、


やはり私はオバマ氏が当選すると思います。


が、教育政策に関しては、オバマ氏の言ってること、


私よく理解できませんのじゃ・・・ヽ(;´ω`)ノ


一方、ロムニー氏のやろうとしていることは、よく


分かる。


なぜなのだ???


で、理解が不十分なりにも、整理しますと、



【オバマ氏】


○アメリカを、世界で最も大学卒業生の割合が


多い国にする(教育立国って感じかな?)。


○公立学校は、引き続き連邦政府で補助金を出す。
(現在は90%を連邦政府の資金で賄っています)


○バウチャーシステムによって、低所得層の子供


は、好きな学校へ通えるよう援助する。


○落ちこぼれを出さない教育方針
(学力の底上げをしたいんでしょうね。かつての
 日本のように、平均学力が高い国は、強いです)


○学費ローンの返済は、働き始めたらその可処分


所得の10%を上限を目途に返せばよい。


20年以上返済し続けて、まだ残っている分のローンは


チャラにして返済しなくてよい。



【ロムニー氏】


○今まで公立校しか政府の補助金を受けられなかった


けど、それを私立校も受けられるようにし、各学校を


査定してランク付けをし、各生徒は自分の成績に合った


学校を選んで通ってよい。


政府の補助金が私立校へ流れることで、公立校の


受給金は減り、そして公立、私立をひっくるめた


生徒獲得をめぐった学校間の競争が行われる。


これは圧倒的に公立が不利になり、学校のパフォーマンス


如何では、廃校もあり得る。
     ↑
これだと、学校の序列が如実になって、学生の頃から


格差社会が体現されてしまいますな。


そして、公立校は補助が十分に受けられず、


いままで低授業料の恩恵を受けていた公立校


に通っていた低所得者層は、学費が上がって


窮乏すること必死。


なんだか、ただでさえ格差社会のアメリカなのに、


それを子供の頃から決定的にしてしまう制度に


なっていて、感心しません。


学区にとらわれず、生徒が好きな学校に行けるように


する、というところまでは良かった。


でも、なぜ私立まで公立と同じような補助を受ける


必要がある?そして、なぜ私立校のために公立校の


補助金を減らす?これでは、公立校の意義がなくなって


しまうのです。貧しくても頭のいい子はいて、その子


達が学校、社会で成功する芽を摘んでしまいます。


ロムニー氏が、金持ち寄りの候補者で、オバマ氏が


貧困層の味方と言われる所以です。


ま、ロムニーさんは非公開の場で「40数パーセントの


貧困層なんかどうでもいい」というような発言をしたのを


メディアにすっぱ抜かれてしまい、大いに反感を買って


いますが、今の不景気の時に、こんな人が大統領に


なったら、アメリカ市民は苦労するでしょうね・・・。



私の記憶に残っている、2人の政策の違いはこんな


ところです。


日本のために、アメリカのアイデアを取り入れた折衷案


はできないかな?



【日本でできそうなこと】


○学区制を取っ払って、生徒が好きな学校へ通える


 ようにする(いじめ問題とか、深刻ですよね。命を


 失うくらいだったら、さっさと転校してしまえる方が


 よいのです)



○アメリカと同じように、飛び級制度も取り入れる。


日本は、みんな同じがよいことだ、の横並びの教育方針


ですね。


一応、どの生徒も最低限ここまでのレベルはクリアする、


という線を決めておいて、それをクリアできた後は、飛び級もありに


し、数学の天才は、中学から大学の授業を受けてもいいし、


音楽の才能があれば、年齢に関係なく音大に進めるように


してもよい。


才能を埋もれさせたり、おしこめて置く必要はないのです。


海外に住んでいると、日本では明らかに天才肌の子供が


いっぱいいると感じるのです。


でも、制度が邪魔をして、できるのはせいぜい親やプライベート


の先生が、学校外でそれを精いっぱい伸ばそうとしている、


くらいではないですか?


ノーベル賞のおめでたい受賞もあったばかりだし、


もっと、日本の才能を育てましょうよ。(*^o^)乂(^-^*)



○認定された塾は、学校と同じ扱いにしてもよいことに


する。


私、小学生5年の時からずっと塾に通っていたのですが、


学校終わって、また夜遅くまで塾、というのが苦痛で


たまりませんでした。


学校のレベルが高ければ、そして質の良い先生が揃って


いれば、塾なんてものに通う必要、ないですよね?


なんで1日2回も通わなくてはいけない?


親だって、2重、3重の教育費を出さなくてはいけなくて、


非効率この上ない。


ロムニー氏の案のように、学校にも市場原理を


取り入れて、競争させる。いい学校にはより多くの


生徒が来るから、学校も潤う。


成果が出ない学校は、どうしたら改善できるか、


生徒を取り戻せるのか、頭ひねって必死で考えるでしょう。


教育内容だけでなく、治安の良さも、学校の人気を


決める要因になるでしょう。


いじめをしても隠蔽しているような学校は、そんな


ところへ通わせたい親がいるはずもなく、自然と


淘汰されていくでしょう。


学校だけで勉強面は大丈夫となれば、今まで塾に


通っていた時間が家族団らんの時間になるかも


しれない。または、スポーツや趣味の時間に充てられる


かもしれない。


1日中勉強ばかりしていたら、頭硬直して、柔軟な


人間に育たなくなりますよ。


日本の教育制度でトップの方々が官僚や政治家


になっていますが、彼らを見ていたら、日本の教育制度の


行く末、考えなくても分かりますよね。



実はこの教育分野、国を未来を左右する重要な部分


なので、根本から考え直して欲しいです。


日本は繊細で、頭のいい子が多いですよ。


才能を伸ばしてあげられる社会や教育制度、学校に


変えて行きましょう。(=⌒▽⌒=)

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