Thursday 4 October 2012

【知識は力です】米大統領選に見るアメリカの教育業界 (その2)

さーてさて、音譜


今日はオバマ氏とロムニー氏が一騎打ちで


TV討論会しておりましたね。


日本のTVでもやっていたかな?


そんな大統領選から見るアメリカの教育政策


を今回は扱っていますが、


続きを。


前回は、オバマ氏とロムニー氏が教育に関して


共通していることは、大学の学生ローンを


低利率(3.4%)に据え置きで抑える、という部分


のみ。それ以外は違った展望を描いておる、


というところまででしたね。



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【その他の分野での、教育政策の違い】


ロムニー氏:


どこの小学校、中学校へ通うかは、学区制ではなく、


地域に関わらず生徒および親が決められる選択制にすること。


公立私立を問わず、どこの学校でも行きたい所へいけるよう


にすること。


これは、幼稚園から高校卒業までの教育に、


つまり学校と教員に対しても市場原理を導入しようというもの。


理論的には、成果の芳しくない学校は、次第に衰退し、


生徒を呼び戻すには、改善した教育プログラムを提供


するなど措置が必要になる。


このシステムでは、レベルや雰囲気がよくない学校に


通うことで不利益を被っている生徒が、通いたい学校を


選べることで、よりよい教育を受ける機会が得られる。



オバマ氏:


達成要件や教育の基準を改善できるよう、各州で


教育基準の変更を可能にする。


以前に施行された


「No Child Left Behind」
(一人の生徒も落ちこぼれなし)


プログラムは固持する姿勢。


このプログラムは、各州の教育成果を正確に


反映したものではない。


2012年5月現在、24州が独自の教育改革を追求する


権利を付与されている。



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【これらの政策提案が米教育業界に与える影響】


両者の政策で、誰が得をし、誰が損をするのか?


2つのシナリオで考えてみましょう。


オバマ氏の政策の場合:


公立学校は、引き続き政府助成金を受けることができる。


ロムニー氏の政策の場合:


私立学校も政府助成金の対象となる。


すると、公立、私立合算して政府が援助するため、


政府が援助することができる1校当たりの額が


減少する→授業料が上がる。


大学教育に関しては、政府支給の学費ローンの


削減を目指しているので、大学側は資金の調達が


難しくなり、それを埋め合わせるため、学費増加に


つながる可能性がある。


政府以外の学費ローンの調達先として、商業銀行や


クレジットカード会社のような民間金融機関が候補に


なっていくだろう。


大学、短大、関連産業は実施から1年半はリスクの増加を


被る。貸し手となる銀行やカード会社は収入源が拡大


するのでリスク低下につながる。



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今日はここまで。


書いてて思いましたが、私、ロムニー氏の政策は


よく理解できるのですが、オバマ氏の言ってること、


いまいちピンとこなくて、たぶん読まれている皆さん、


混乱しちゃってるかも?


すみませんね、アメリカの教育事情よく知らなくて、


知識不足かもしれません。



ロムニー氏は、学区に縛られず、公立私立問わず、


どこの学校に通ってもいいよ、その代わり、授業料


あがるからね、と言ってるんですね。


教育も、他産業と同じように、競争原理を働かせ、


ダメな学校は淘汰されていくような仕組みに変えて行こう


という感じでしょうか。


学生ローンを政府援助の対象から外し、政府の負担は


できるだけ少なくし、民間企業に投げようとしています。


一方、オバマ氏は、ちょっと日本に似てるかなー


と思う、


「落ちこぼれを出しません」というポリシー。


そして、公立学校は政府が助成して、公立に通う生徒


の学費は安くできるようにする。


そして、教育基準の権限は各州に委譲させようと


している(ちょっと、教育の地方分権みたいな感じでしょうか?)



印象としては、


低所得層にやさしいオバマ、


金持ち優遇のロムニー、


というカラーが教育政策にも表れているなー。




私は、個人的にはオバマさんが好きで、次期任期も


オバマさんが全うするのではないかなあ、と予想して


いますが、


ロムニーさんの政策は、斬新である。分かりやすい。


日本でも、ロムニーさん案のように、学区制を取り払って


好きな学校に通わせたいと、思ったりしません?
(私に子供がいたら、そうしたい)


日本はことさらいじめ問題が深刻ですし。


引っ越ししなくても、学校を変えられたらいいですよね。



では、また続きは明日に。


これ、結構長いレポートです。


気長にお付き合いくださいな。(`・ω・´)ゞ

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