Thursday 16 February 2012

優越感も一瞬のもの

おそらく戦後から現在までの日本人は、

中国は遅れている国である、日本は

先進国だ、と思っている節があるのでは

ないかと思います。
(私も反日政策をやる中国政府は
 あまり好きではありません)

昨日は、上野の東京国立博物館で

やっていた、「北京故宮博物院200選」

を見に行きました。

俗に言う、「紫禁城」に眠っていた至宝を

公開したものです。

日本は島国ですし、独自で特有の歴史を育んできた、

と思っている人も多いと思うのですが、紀元前10世紀

以上も前からの祭祀に使われるものから、

書、掛軸、蒔絵、磁器、装飾品、等を見ていると、

日本に影響を与えたであろうと思われる原形

のようなものを端々に見ることができ、日本との

繋がりや、中国は歴史的な大国であった、

ということを改めて感じました。

戦後になると、共産主義国となってしまったため、

中国を軽視、敵視する人も多いのかもしれませんが、

戦前の祖父母の時代の人は、中国のことを

悪く言う人はそんなにいなかったと聞いています。

やはり文化的に尊敬すべき点は多いのです、

4000年の歴史は伊達ではありません。

貿易にしても、清朝時代、彼らは周辺諸国、満洲や

ウイグル、チベット、モンゴルなどの言語を

マスターし、各国の言語で翻訳したものを

一緒に列記し、全て記録を残しています。

辞書もおそらくなかったであろう

あの時代に、どうやってそんなことができたのか

不思議ですが、今の共産党がやっているような、

武力による侵略や、殲滅、という文化もろとも

潰してしまう、というのとは違う、他国への配慮

を感じます。イタリア人(おそらく宣教師?)が

訪中した際も、宮中をずいぶん西洋趣味にして、

東西文化融合の象徴のようなオルゴールを

作ったりしています。

一党独裁の現在とは大違い、

大陸特有の懐の深さを持ち合わせていました。

日本は戦後経済大国になり、バブルのような

異常な時代も経験したわけですが、長い歴史の

中で見たら、ほんの一瞬のことです。

そんなことで変に自意識過剰になるのは

おかしなことです。驕り高ぶるような要素など

何もないのです(あ、でも勤勉の精神は日本が

誇れるものだとは思いますが)。

でもね、もし今の時代の遺物を1000年後の

日本人(他国でもいいけど)が見たら、

「ああ、日本の文化は素晴らしかった」

と思うでしょうか?コンクリートジャングル、

ファッションも欧米の物真似、哲学や

精神的な支柱もない、でもお金だけは持っていた。

後世の日本人が、誇りを持って見られるような

文化は、昔ほど創造してはいないかも。

人の短い人生の中だけでも、栄枯盛衰が

あるわけですが、国もおそらく同じです。

日本は経済大国だ、と言っていられるのも

いつまででしょうか。お金がなくなったら国も

スッカラカン、ではいけません。最後に残るのは、

文化やそれに根差した道徳観、哲学(宗教ともいうのかな)、

だと思うのですが、それもほとんど消えかかっています。

お金がなくなっても誇れるものを持っておきたい

ものです(←私自身への戒め)。

それにしても、高名な思想家、書家、画家を

輩出している中国、また元のような文化や

道徳観溢れる大国に戻って欲しいものです。

おそらく、歴史的な日本とのつながりを見ると、

共産党体制が解体すれば、洗脳教育からも脱し、

日本とはけっこううまくやっていける

のではないかと思います。
(洗脳が解けるのは時間がかかるので、
 しばらくは反日のままかもしれませんが)

夢物語、ですかね。。。?

でも、長い歴史の観点から物を見られる

機会があるのはいいものです。

書を見ていたら、また書道をやりたくなりました。

書ってたぶん、精神修養、文学や哲学の習得、

いろんな副次効果があると思うのですよね。

服は床は時々墨で汚しちゃうけど・・・

オーストラリアで、再開できるかな?

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