Friday, 17 February 2012

メッセージ、受け止めました!

毎夜続く、コンサート通い♪

昨夜は、懲りずにまた南西ドイツ放送交響楽団

によるコンサート、2回目。
(もちろん違う演目ですよ)

サントリーホールで聴いてきました。

2年前、大手町の日経ホールでベルリンフィル

のメンバーによるコンサートを聴いたのですが、

その時に思ったこと。

彼らは、楽器から出る音色で意志や

感情、メッセージを伝える能力が非常に

高い。

同じ音楽を聴いていても、演奏者に

よって、ただの音に聞こえる場合と、

メッセージ性を持って聴こえてくる場合、
(経験的に20枚CDやDVDを買って
 1回あるかどうかの割合ですが)

の2通りがあるのです。

ベルリンフィルメンバーによる演奏も、

今回の南西ドイツ放送交響楽団も、

後者の方。何なんでしょうか、ドイツ人

特有の能力なのかなあ。彼らは、

長い長い冬を暗い森で暮らしてきた民族

ですので、沈考したり、本を読んで哲学的な

思想を発展させたり、という根底を流れる

精神的な層がものすごく厚いのかも

しれません。そして、その深い深い思想の

探求が演奏の中で発露しているのかなあ。

今回2回聴いて確信したこと。
(私の妄想かもしれないけど)

彼ら、演奏だけのために来たんじゃない、

ということ。何というか、励ます、応援する、

鼓舞する、慰める、という目的を果たそう

という明確な強い意志を演奏の中に

感じるのです。
(おめでたい私の頭の中の作りごとじゃ
 なければいいのですが)

日本人バイオリニストやピアニストとの

協奏曲の演奏ではそんなに感じない

のです(昨夜は日本のピアニスト、萩原麻未さん

を迎えてのラヴェルのピアノ協奏曲ト長調、でした)。

ところが、それが終わって、オーケストラだけの

演目になると、しかもそれがドイツの曲、

ベートーベンやマーラーになると、みんな顔を

真っ赤にして渾身を注ぎ、全身を使って演奏し、

しかも一言も発するわけでもないのに、

メッセージがよく伝わってくる。

例えば、ベートーベンの「英雄」、ナポレオン

の登場によって、新しい時代が来る!と

希望を託して作曲した曲ですが(結局その

希望は裏切られますが)、

震災のあった日本は、これから復興、再生して

いくのです。

「力強く、新しい日本を作るんだよ、
 
 溌剌とね!応援してるよ(・∀・)/」

と言ってるかどうかは定かではありませんが、

日本人の士気を高めよう、元気になって

もらおう、という熱意がひしひしと伝わってきて、

コンサート前は旅の疲れで疲れ切って頭痛

までしていたのですが、コンサート後は

軽々気分爽快!頭痛など吹っ飛んでしまい

ました。一緒に行った母も、帰りの足取りの

軽やかなこと!(私はその速足に付いていけず、

置いてかれた。。。)

昨日のコンサートはマーラーの交響曲第5番

だったのですが、有名な4楽章のアダージョ

(大好きです♪)、これが驚くべき繊細さと

献身さを持って演奏してくれ、これは

どう考えても、震災で亡くなられた方への

鎮魂歌の意図も付与して演奏しているんじゃないか、

亡くなられた方々、生き残った方々を共に

慰めになりますように、という意味合いを込めて

いるのではないか。

私は霊感もゼロだし、人の心を汲んだり、という

ことも悲しくなるくらいできないのですが、

その私でもはっきり分かるくらい、演奏が

冴えわたっていました。

こんな演奏をされたら、頭が下がります。

しかも、私はオーストラリアに住む身で、

なんの被害を受けたわけでもないのに

こんな演奏を聴かせてもらって、元気を

もらい、どこかで還元しないといけません。

南西ドイツ放送交響楽団の皆様、そして

指揮者のフランソワ・グザヴィエ・ロトさん、

どうもありがとう。

メッセージ、しかと受け止めましたよ。(^-^)ノ~~

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